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「俺ね、よくこの公園通るんだ。で、君もよくいるから。最初は泣いてて心配だったけど、いつもすぐ泣き止んで帰るんだ。しばらくしたら全然泣いてるのを見なくなったんだけど悲しそうな顔しているの。」
それって、わたしの事?
確かに彼に浮気される度、最初はこの公園で
泣いていた。
でもある日から泣かなくなった。
でもこの公園には来ていた。
今日みたいに。
「で、いつも気になってたんだけど、
今日はなんか声かけたくなって声かけた」
「はあ、」
恥ずかしい、
泣いていたところをこんなイケメンに見られていたなんて。
「ねえ、仲良くなろう」
は?
「見てるうちになんか気になってさ、
さっきも言ったけど俺は美弥、19だよ」
同い年。
何故かわたしは怪しいと思っていた気持ちがなくなっていた。
これは彼の雰囲気のせいなのか。
「相模弦(サガミユヅル)
同い年だよ」
そう言った時にはわたしはもう彼に惹かれていたのか。
「弦、ね。
よろしく」
多分そうなのかもしれない。
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