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 澄んだ青空は高く、そよぐ風は心地よい。季節的に花の種類も多く、辺りは爽やかな良い香りがした。  そんな中、教会に向かいながら、私は先ほど嘘をついたことを謝罪する。 「申し訳ありません。私、先ほど嘘をついてしまいました。私の能力をまだヴィルヘルム様のご家族に説明していないのに、皆知っているなどと言ってしまい……」 「ああ、それくらい些末なことだ。あの面倒な二人を追い払ってもらって清々した」  ヴィルヘルム様の笑顔が眩しい。どれほど腹が立っていたのだろう。私よりも長い時間、あの二人の相手をしていたのだから当然と言えば当然だ。横柄に振る舞う彼らが来た原因は私にあるのに、ヴィルヘルム様は私を気遣う言葉をくれる。本当は魔獣たちで脅すようなことをしたくはなかったけれど、一番あの方法が早いと思ったのだから仕方がない。  なにより、イーナ嬢が余計なことをする前に、この場から消えて欲しかった。それは私の不安からくる行動だったけれど、ヴィルヘルム様の様子を見た限りでは杞憂に終わったようだ。
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