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「お前トイレに流したろうか、大の方で」
するとユウコはやや上に視線をあげる。
「あ……そう言えば。トイレで一つ思ったのだけれど、男子トイレって小さい方専用があるじゃない?
トイレットペーパー無いのに、どうやってふくのかしらね?」
「あぁ……あーそれな、たしかに」
「マホもそれ思った! あれかなぁ、チトセみたいに手で拭いてるのかなぁ?」
「おい、誰が原始人だよ。お前の存在拭いてやろうか。
てかどんだけ食ってんだよ、もーこんだけしか残ってないじゃんシイタケの村!」
「んお……ほんとだぁ。みんなどっか出かちゃったんだね。お悔やみ申しあげよー」
「じゃもういっそ呼び戻してこい」
「呼び戻すの? んーごめんチトセ、マホにはちょっとなに言ってるか分からないや」
「なんでよッ! それそっくりそのまま返すわむしろ」
「まぁまだあるから大丈夫よチトセ。私が手作りしたのがあるの、だからちょっと待っててね」
そう言って、いったんその場を離れ戻ってくると、手には可愛らしい貼り箱が。そして上蓋を開けながら、中身を見せるのであった。
「これね。一所懸命作ってみたの、喜んでくれるかしら」
「えっ、ちょ……何なんこれ」
「こっちは模ったマフィンで、こっちはクッキーにチョコペンでデコレーションしたものよ」
「そりゃ見りゃわかるけど、なんでぶっ刺さってんのマフィンにチョコレートが」
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