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「ーー不幸とは…。え、ああ。申しわけありません。つい呟いてしまいました。
さて。あなたの時間を私にくださいませんか?
老いぼれの長話につき合って欲しいのです。
本題に入る前に常々、疑問に思っていることを吐き出してもよろしいでしょうか?
本当に幸せな結婚生活を続けている男女はどれぐらいいるのでしょうか?
くだらない見栄のため、虚勢のためだけに。
周りに結婚をした人がいて羨ましいから、その勢いだけで。
少なくとも、そんな感情だけで結婚したものたちの幸せは長続き致しません。
子どもが親の言うことを素直に聞くことだって、いつまでもというわけではありません。
反抗期もありますでしょう?
そのときに夫婦も共に助け合わなければならないと私は考えます。
ーー幸せな結婚をしている男女はどれぐらいいるのでしょうか。ええ。本当に。
私の育った村は結婚をしたことで不幸になった花嫁がたくさんおります。
ええ、ええ。不幸になるのは女だけです。
花婿さまはーー神さまなのでどのように感じていらっしゃるのかわかりません。
はくりさまと呼ばれる神さまです。
人に降りかかる不幸を払う力をお持ちです。
そんな力があるのに、何故、花嫁さまが不幸になるのか不思議でしょう?
そのことについて、順を追ってお話致します。
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