通り雨がくれたもの

1/1
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ

通り雨がくれたもの

通り雨がかくれたもの 空を見上げると 何故か泣いていた 私は答えるように 一緒に泣いた 何故なら その涙は過去の記憶を 辿るように、ひと粒ひと粒が ー私の心を表していたからー 涙のように繊細な通り雨は 6月の紫陽花に涙を流した 一通りもない、シロクロの世界で 通り雨がくれたもの それは 上がった雨の匂いだった
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!