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「キミは……ルーシィは、なんであたしに会いたかったの?」
「それは、キミがとある人物との強い因縁を持っているからだよ。ボクは、様々な人達が生まれながらにして持つ因縁というのに決着をつけるというのを生業としているというか……ボク自身もそういう因縁の中にあってね」
「そういうことなら、自分のことを解決してからがいいんじゃないの?」
アイリアの何気ない質問に、ルーシィはいきなりアイリアどの距離を詰めて強く否定の答えを返した。
「ボクの持つものは特殊なんだ。他の晴らすべき因縁を全てを晴らさなければならない。いや、全てを晴らすこと、決着をつけることがボクの使命といったところなんだろうね。これは決してキミにも無関係な話じゃない」
「なんだか、よく分かんないよ。そもそも生まれながらにして持つってどういうこと?なんかあたし、前世で罪でも犯した?」
ルーシィは少し考えてから、可能性がないわけではないけど、それは無関係だろうとの結論を出した。
それなら、なぜそのようなものが生まれるのか。
「このことの詳細が何なのかはボクにもまだ分からないところでね、ある意味では特に理由もない呪いなのかもしれない。そもそも、なぜボクがこのような行動をしているのか分からない。でも安心してほしい。考えるだけ仕方のない難題のことを考えないことにすれば、キミのやることはシンプルなんだ」
「やることって、やろうなんていう意思をこっちは見せてないって……」
とは言っても、アイリアはどんなことを言われてもルーシィに協力したくなるような気がしていたので、不満でもなさそうだ。それを分かっているのか、ルーシィはアイリアの手を握ってこう言った。
「ボクの計画に協力してほしい。キミの持つ力が、ボクの計画に必要なんだ」
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