【本編1-4】朝まで

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 指で髪を梳かれて、投げ出していた手指に指を絡ませられる。 「時任さんも……」 「きついのはきついんですけど、すごく気持ちが良いです」  間近な位置でふわりと微笑まれた瞬間、身体の奥に埋められたものがグッと質量を増した気がして、息を呑んだ。  同時に、時任もくっと堪えるような息をもらす。 「締め付け、すごい……」 「締め……」 「あの……すごく狭いのに、ギュッとうごめきながら絡んでくる感じ……ヤバイ」  言いながら身を起こすと、ゆるく腰を動かし始める。 「時任さ……ん……」 「なまえ……、呼ばれたりも、やばい……」  やばいと言いながら腰の動きはだんだんと早くなっていき、凛は何度も自分のそこが肉杭を食いしめるように収縮するのを感じながら「なんで」とようやく声にする。 「声が好きで、名前呼ばれてみたいなって思っていたから……アッ、ちょ」  抱えさせられていた足をぐいぐいと押し開かれ、何度も腰を打ちつけられて、肌と肌のぶつかる音と粘性のある水音に二人分の喘ぎが乗って耳に届き、あまりにも淫らなと気が遠のきかけた。が、強く胸を掴まれて痛みを覚え、気持ちが一気に引き戻される。  一方で腰の辺りはぐいぐいと抽送を繰り返されるたびに痺れるような快感が高まりながら広がっていき、自分でもどうにも出来ないくらいに喘ぎ声が上がり続けていた。 「なんか、すごく、気持ち良いんですけど……っ」  助けて欲しいとの思いから言ったのに、なおさら腰を大きくひいて、激しく打ちつけられてしまう。 「あ、あ、ああ……っ」
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