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「だ、大丈夫……っ。あ、あああっ」
全然何が大丈夫かわからないまま大丈夫と言ったら、強く引き抜いて激しく差し込まれ奥まで突かれて、目から火花が散った。
「凛さん、好きです……、凛さん」
その後も、時任は睦言のように名を呟きながらも、凛の身体を容赦なく貪り続けた。
*
「片思いが長すぎて。心の中で名前を呼び過ぎていたんですかね。で、いざとなると、こう」
すごく名前を呼ばれて。
冷静になって考えてみると。
外に声が聞こえていたらかなり恥ずかしいというか差し障りがありますよね。
翌日。
渇いた喉を水で湿らせてから指摘した凛に対し、時任は大変申し訳無さそうに釈明をした。
「いざとなると」
「あ、どうしよう本物だ、本物としてる、みたいな」
「それは……わたしはあまり聞かない方が良かったのかな……」
片思い期間にどんな風に時任が想像を募らせていたかなんて。
「そ、そうですよね。何言ってんだろ。すいません」
「いえいえ、聞いたわたしも……」
声がうまく出ない。
無理な態勢だったせいか体の節々も痛い気がする。
あの後、もちろん布団に向かってからも時任は全然おさまる気配もなく、うつ伏せにされたと思ったら膝立ちさせられて背後からも突き刺さすように貫かれ……。
凛がわけのわからない快感に泣きながら叫んでも「凛さん可愛い」と激しくされてしまっただけだった。
結果的に朝からもう身動きが辛い。
しかも。
バスグッズを持ってくることに気を取られて着替えを何も持っていなかったせいで、またもや時任のスウェットパーカーを借りることになってしまった。
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