【本編3-2】従順さは背徳感となって

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 凛を背後から抱きしめる形で横になりながら(くっつく言い訳すら必要ないのですごく良いです)という本音を包み隠して「大丈夫ですよ」と告げた。  そのまま凛をぎゅうっと抱きしめているうちに、ふと違和感に気付く。 「凛さん、もしかして下着……」 「そ、そういうの気付かないでください。あんまり触るのもだめですよ。寝るんですから」  ふわふわの布地の上から胸を揉むと、とろけるような柔らかな感触。指が沈み込んでいく。 「あんっ……だめって言っているのに」  甘い声が暗がりに響く。だめだとわかっているのに、指の動きが止められない。 「時任さん……ほんっと、だめ、おねがい……だめなの……っ」  凛は身を捩るようにし、逃れようとしていたが、その動きのせいで余計に掌に胸を押し付ける形になり、刺激に「や……っ」と喘ぎを漏らす。胸の頂きが固く尖るのを指先に感じつつ、足を絡めると、小さな尻がもぞもぞとする動きが心地よく伝わってきた。 「何がだめなんですか。あそこ尖ってきていますし、腰も……すごく」  淫らに。  途端、凛がぐっと、力任せに腕から抜けていった。 「だからだめなんだってば。私、すぐに濡れ……濡れちゃうからっ。気持ちよくしないで。あの……あそこがね」  だんだんと声が小さくなっていく。  逃げた凛をもう一度腕の中に引き寄せて閉じ込めて、時任は耳元で囁いた。 「なんですか凛さん。ちゃんと言ってください。あそこってどこですか。濡れてるんですか?」  ひゃ、という声を聞きながら耳を甘噛みする。びくん、と腕の中で細くて柔らかな体が跳ねた。 「意地悪しないで、今日はもう寝るの……」
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