僕がネカフェで、彼女な理由(わけ)

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僕は作家だっ!  …………と自分では思っている。 稼いでなければ名乗れないなんて法律はないし。 バイトを掛け持ち、何とか生活できるお金を稼いで、 それ以外の時間は執筆や、作品作りに必要な資料集めにあてる。 そんな生活を既に何年も続けてるわけだ。 でー、そんな生活を続けていると、ふと思うわけさ。 何やってんだろうなっーて。 定職に就かず、結婚もせず……というか彼女もいないし、(そもそもいた事すらない)手に職があるわけでもない。人に誇れるものがあるわけでもない。 まして、書いているって言っても、自分に文才や筆力があるなどと到底思えない。単純に好きってだけだ。 で、プロになれてない、書籍化してない作家さん達で、明らかに自分より凄い人なんていうのは、イヤというほど沢山いるし。 だから、決して自分の才能を信じてやってるわけじゃない。 でも辞めずに書いてるのは、ここまで来ちゃったから、諦めきれずに辞め時を失って、半ば意地になってるってだけ。 んで、そんなことに気づいてしまうと無性に寂しくなる。 勿論、それを選んだのは自分だ。誰の責任でもない。それは分かってる。 だけど、孤独に押しつぶされそうになる。 でも、誰に相談できるわけでもないから、結局一人でいたいんだけど、 独りにはなりたくない時。 そんな時に、僕はネットカフェに行くんだ。
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