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赤ずきんちゃんは、それから四年間。必死で、両親を説得しました。
森で道に迷っていた時助けてくれたこと、十一歳の年に起きた事件の真相、それから走る姿が最高にカッコいいことや怖い大人に連れ去られそうになった時に助けて貰ったこともあること。――その傍には、赤ずきんちゃんの背中を押すおばあさんの姿もありました。
ついに両親が赤ずきんちゃんの熱意に負けて、狼との結婚を許したのは赤ずきんちゃんが十六歳になった年の暮れのこと。
差別、偏見、思い込み、決めつけ、盲目な正義のフィルター。二人はそれに負けることなく、森の中で結婚式を挙げました。
二人の存在は、動物達と人間の、新たな架け橋になることでしょう。
いつだって世界を変えるのは、誰かの勇気と真実の愛に他ならないのですから。
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