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「えー!梅ちゃん、夏休み一緒に遊べないの?!」
「うちら、来年受験だから今年の夏休みは遊びまくろうって約束したじゃん!」
それは夏休みが始まるひと月前のこと。お昼休みの時に、私の友達の愛と夕子に今年の夏休みは田舎にあるおばあちゃんの家に行くことになったということを伝えた。愛と夕子とは高校でできた友達だ。愛はメイクやファッショに詳しくていつもお洒落に人一倍こだわっている美人さん。見た目がいいだけでなく、面倒見のいい、サバサバしたかっこいい性格の子で、夕子はほんわかした癒し系の女の子だけど絵筆を持たせたらプロの画家も称賛の声をあげるくらいの絵を描くことがとっても上手な子。私にはそんな二人みたいなキラキラしたものは持っていないけれど、ずっと昔からの友達だと思ってしまうくらい、そのくらい大好きな友達だ。だから今、このことを伝えるのは私も辛かった。
「本当にごめん!お詫びに美味しいトマトとかナスとかお土産に持って帰るから」
両手をパチンと合わせて「このとおり!」と言うようにお願いすると困惑する顔をしていた二人がちょっとだけ笑った。
「まあ、高齢のおばあちゃんの畑仕事のお手伝いだったら仕方ないよね」
「帰ってきたら絶対遊ぼうね」
私はもう一度だけ「ごめんね」と言ってから話を切り替えるように昨日見たドラマの話をして昼休み終わるギリギリまでその話で盛り上がったのだった。
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