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第二章 苦しくも幸せな時間
私はノーア。かつじゅ君のお嫁さんよ。
私とかつじゅ君は、いつでもどこでも一緒なの。
毎日、私を可愛い服にお着替えさせてくれて、いろんな場所へ連れて行ってくれる。彼は、私だけの王子様。
「ノーア……そろそろ学校に行こっか」
かつじゅ君はそう言って、私をランドセルの中へそっと入れる。外へは出してもらえないけど、こうして私はこっそりと学校にまでついていく。
家でも、かつじゅ君は私から一ミリも離れない。そして、小動物の様な可愛い顔を私に近づけ、太陽よりも眩しい笑顔を見せてくれる。
「大好きだよノーア。これからも、ずっと一緒にいようね」
私も、かつじゅ君を愛してるよ。だけど、その一言は口に出来ず、貴方には伝わらない。だから、私は貴方を無視し続けるしかなかった。
私も人間だったらな…………。
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