幽怨通信リビド

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冷凍庫も当然電気が落ちてしまった。お気に入りのアイスも入れていたのに と悲しみの念に襲われる。 その俺を突き刺すような強烈な視線を感じた。 急に空気がヒンヤリと冷たくなり、足元をすうっと吹き抜けた。 その風が服の間から侵入し、全身を撫でるように嫌らしく愛撫した。 腕には鳥肌がびっしりと立ち、寒気を感じる。 その正体が何なのか確かめないとと恐る恐る振り返る。 原因はPCの中にいた。 先程まではホームページ画面だったはずなのにいつの間にか 切り替わりおぞましい顔が中からこちらを覗いていた。 目があるべき場所には何もなく漆黒の闇が広がっている。 そして、その位置から止めどなく液体が滴って口元まで垂れていた。 首元は無惨に千切れかけ、気力だけで支えているように見えた。 変わり果てた顔だがピアスの位置、髪色から判断してそれが翔だと いう事が分かった。 お前……一体何があったんだよ…… 恐怖心よりも変わり果てた親友がなぜそこにいるのか疑問を感じず には入られなかった。
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