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そのおぞましい顔が急に左右に揺れ始め肉片などが飛び散ると
画面は暗転した。
そして、フェードインするような形でどろっとした字が浮かび上がった。
『イマカラアイニイクネ』
全部カタカナの小学生が書きなぶったような下手くそな文字。
「来るなよ……頼むから俺を巻き込まないでくれ!!」
率直な思いを述べたのも束の間、インターホンが鳴った。
全身がぶるっと震え、ドアホンに映ったモノを凝視した。
暗闇の中で不気味に揺れている頭、その動きはこの世の物とは
思えないダンスを披露していた。
何が何だか分からないがこの部屋から逃げ出さないとマズイと
直感がそう告げていた。
玄関がひっきりなしに叩かれる音が鳴り響く。その音が焦りを生み出した。
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