真面目にお仕事してただけなのに〜(TT)

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「おう、それじゃぁ、みこちゃんは 洞の前で仕分けして俺と優人に渡してくれ。 優人もそれでいいだろ」 巌雄がオレと祈念さんにそう提案する。 特に異論もないので頷いたが、 巌雄、いつの間に祈念さんを『みこちゃん』呼び! それだけは許せねぇ。 オレは表情を変えずに振られたオレの怨念だけを 巌雄にさりげなく送りながら作業を続けた。 「?なんかぶつかったかな?」 巌雄は平気の平左でそんな事を言うのが憎らしかった。 「おうおう、若い者がおると作業がはかどってたすかるな。 じゃぁ、わしはちょっとする事があるので ここは任せたぞ。それとだな」 師匠が真面目な顔をして 「しめ縄をしているから大丈夫だろうが、 洞の中にはいってはならんぞ。 それだけは守ってくれ」 まぁ、高校生だからそれ位守れるだろうと ワハハと笑いながら師匠は道場の方に行ってしまった。 オレ達三人は何となく役割分担ができて 超誇丸をくるんだ笹を結んだ蔓を 黙々と色ごとに仕分けしていった。 その甲斐あって、仕分けは一時間程で終わった。
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