鉄拳不要

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「そうですよ。 力は必要な物ですが使い方を誤れば暴力となります。 強い事は大事ですが、力に溺れないで 天狼神様を和魂の状態のままでいられるよう 頑張ってください」 オレも精一杯のエールを送る。 「もう、二人とも成長しちゃって。 それでは殿様。そろそろお暇させていただきますぅ」 すると殿さまは苦笑して 「巫女殿はさっぱりした方だの」 と言った。 「はい、あまり長居すると歴史が変わりますので。 殿様、良き領主となりますように未来からお祈り申し上げます」 「礼を言うぞ。それではそなた達を元の世界へ 送ってしんぜよう」 そう殿様が言うと、オレ達三人は光に包まれた。 あまりの眩しさに目をつぶる。 そしてぐらりと体が揺れ、オレは地面にしゃがみこんだのだった。
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