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私は久住さんに電話して明日行けなくなったと伝えた
「あの・・・・そういうことで行けなくなってしまいまして・・・すみません・・・・」
「そっか。やっぱり流石に黙ってなかったか」
「え?」
「山田君。ずっと亜里沙ちゃんのこと好きだったでしょ?亜里沙ちゃんも山田君でしょ?好きな人って」
「気づいてたんですか・・・・・・」
「でも2人ともなかなかくっつかないから、その隙に俺にも入り込むチャンスあるかなと思ったんだけどなーーーーー」
「すいません」
「いや、俺はもう少ししたら東京本社戻らなきゃ行けないし、山田君のように亜里沙ちゃんのお父さんの店、継ぐだなんて勇気無いもの」
「・・・・・」
「幸せになるんだよ?」
「はい」
「あ、まだこっちにいる間は食べに行くからよろしくー」
「久住さんなんか言ってた?」
「幸せにねって」
「もう、諦めるって?」
「うん」
「良かった・・・・」
山田君は私の両手をゆっくり握って
「まず、七瀬のお父さんとお母さんに話に行こう。そして納得してもらえたらその後、俺の両親に話に行こう」
そう言った
その言葉に一瞬緊張したけど
私の両手を握った山田くんの手汗が凄くて
山田君も凄く緊張してるのかと思ったら
つい
「ふふっ」
笑ってしまって
緊張がほぐれた
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