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坂野「お前はどうしたいわけ?」
山田「どうしたいんだろ、坂野、俺どうしたいんだろ?」
坂野「自分で考えろ!
────あ、杏花?ごめん、うるさい?あ、トイレ?・・電話?ああ、大丈夫、馬鹿の電話相談に乗ってるだけだから。」
山田「彼女さんすみません。。。」
坂野「で?お前は今日、七瀬に何を伝えたいわけ?」
山田「俺は・・・・七瀬が好きだ」
坂野「そんなもん、みんな知ってるよ」
山田「七瀬を、誰にも渡したくない・・・俺だけ見てて欲しい」
坂野「そのまま伝えればいーじゃん」
山田「おれ、将来、七瀬をお嫁さんにしたい」
坂野「それプロポーズじゃん。じゃあプロポーズすれば?」
山田「今?!」
坂野「今」
山田「俺、まだおやじさんに1人前の蕎麦職人って認めてもらえてないから今は結婚できない」
坂野「とりあえずさ、お前今の立場分かってる?お前は七瀬のなんだよ。彼氏?違うよ。蕎麦屋の娘と蕎麦職人を目指す男なだけ。で、お互いが片思いしてるだけなわけ。わかる?何年後かに1人前になって、付き合ってくれって告白する頃には七瀬、彼氏作って下手したら誰かと結婚して子供居るかも」
山田「いやだ!」
坂野「七瀬可愛いからなー」
山田「え?お前も狙ってんのか?!」
坂野「狙ってねーよ!俺は婚約者がいんだよ!」
山田「この前、三浦にも怒られた。しっかりしろって。久住さんに取られるよって。その日の夜、七瀬が久住さんの彼女になって、久住さんに笑いかけて、久住さんと手を繋いで歩いてる姿想像したんだ。
オレ、冷静じゃいられなくなってその日一晩中、町を走った。
初めて嫉妬ってものを経験して凄く気持ちがザワザワして」
「・・・・・」
「その時さ夢中で走ってたら峠越えて隣町まで行っちゃってさ。
その時、峠で見た星が綺麗で。あー、七瀬と一緒に見たいなーって・・・思った」
「うん」
山田「明日・・・付き合ってくださいって告白する。将来結婚してくださいって言う」
坂野「素直に気持ちぶつけてこい」
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