7 鈴木博

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MK工業お抱えの装置製造会社、従業員3名の光岡精機。 そこだ。 ここは5000万①で装置を受注する。 設計、製作に20日ほどの小規模な自動機だ。 装置製造の技術は大別して3種類の技術者が必要だ。 機械、電気、ソフト。 この光岡精機の3名は機械技術者ばかりで、他の技術を持ち合わせていない。 どうするか? 同業者同士のつながりで、協業する。 電気設計の小さな…… 一人親方に設計、製作費として120万支払う。 時間単価7000円×一日8時間×20日…… 凡そ120万円……② 妥当だろう。金額としては…… この電気設計をした一人親方は設計と、実際の盤組み立て配線、ソフト作成、装置調整作業を担う。 必要な部品は請け元の光岡工業が購入している。 この時の部材購入費は600万③だ。 機械加工、機械部品、電気部品、合わせての金額。 残りはいくらだ? ① ― ② ― ③ =5000-120-600 =4280万円……④ これに光岡精機の設計費を 時間単価7000円×一日8時間×20日……120万円……⑤ ④-⑤が光岡精機の利益に粗利になる。 4280-120 =4160万円。 16.8% 何の数字か分かるか? 原価率……だ。 裏を返せば、 利益率83.2%。 人件費を含めた製造業の平均的な利益率は数%だ。 5%ない。 あきらかに、デカイ利益を叩きだしている。 何が起こった? 続きがある。
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