7 鈴木博

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既にお昼を過ぎている。作戦開始だ。 悪く思うなよ。 俺は、俺と姫ちゃんは、奴の奥さんがこの時間どこにいるか掴んでいる。いつも天気が良ければ奴の家の近くの公園に上の子を幼稚園に送った後、下の子をベビーカーに乗せて遊びに行く。 そこに俺達は向かっていた。 「こんにちは! 旦那さんのことでお話があるのですが……」 俺の突然すぎる声掛に戸惑う奥さんに俺は有無を言わさず動画から作った写真を見せた。 「………………」 写真を凝視して動かなくなった。 まあ、旦那の最中の写真だ…… その気持ち分からなくもない。 背中に立つ俺に向かって、そいつの奥さんは、 「だから?」 振り向きざま、俺を睨んで一言漏らした…… ん? そう来たか……
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