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メインシナリオはそれを見て泣き崩れるだったが……
一割くらいは、こっちのサブシナリオのリアクションも想定していた。
つまりは、だから何なんだと、見ず知らずのお前達がこんなものを持ってきたところで、私が狼狽するとでも思っているのかと、そういうところなのだろうな……
そんな睨み具合だ。
「いえ……この通り、御主人の不貞をお知らせしたところです」
「だから、どうしたと言っているのです。そもそもあなた達何者なの? ウチの主人のこんなところ持ってきて、あなた達の何が得が有るのかしら?
そうやって考えると、あなた達の行動には目的が見えないのよ。この写真を見せられて、私が激怒して主人と別れる……
それであなた達が得をする?
何故なのかしら?
そこが分からないから、この写真を私に見せた意図が見えない……」
「そうですね、仰る通りです。
何の得が有るのか……
う~ん、得は何も無いです。ただ、こうすることで、失った物を取り戻す者がいる……
そう言ったところですね」
「そう……
それで?
何が欲しいの?
お金?
でしょう?
そんな感じよ、企業恐喝を生業にしている、寄生虫でしょう?
いいわよ、言い値で払ってあげる、
いくら?」
「奥様……
いや専務……
正直なところ、申し上げにくいのですが……
あなたの会社では支払えない程の金額になります。
人一人分の人生に値する金額ですから……
それに……
我々は金が目的じゃあないんで……
その辺のゴロツキと一緒にされたくは有りません。恐喝など……
そんな犯罪を……
我々は……
目論んでおりません」
「じゃあ……なんなのよ」
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