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本棚に追加大晦日イブ
ふと夜中に、目が覚めた。
すると空気がシンシンと冷えていることに椎名は気付く。半月前から同棲を始めたこの阿久津のマンションの寝室。ベッドから起き上がり、窓の側に立つと見えたのは空中を舞う雪だ。よく見てみると眼下に広がる街が白い。
(結構降ってきたな)
寝る前には降ってなかったはずなのに。数時間でこんなに積もるとは。椎名の出身地だとこの積雪量は大したことないのだが、この街では交通機関に混乱が生じそうだ。
冷えてきた体をさすり、再びベッドに戻る。
(雪の大晦日になりそうだな)
椎名に背を向け、体を丸めながら寝息を立てる阿久津の顔を見る。阿久津は最近多忙になってきて、ちょっと痩せてしまった。阿久津の顔にそっと触れると、眉を潜めたあと、ゆっくりと瞳を開けた。
「ん…どした?」
「あ、ごめん。起こしたな」
体を椎名の方へ向けて阿久津は寒いな、と呟く。
「雪、積もってる」
「マジで。どおりで寒いはずだ」
阿久津は腕を伸ばし椎名を引き寄せキスをする。
今夜は初めて一緒に過ごす大晦日。初めて一緒に迎える新年。椎名は阿久津の横に体を滑り込ませ、抱きついた。

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