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おまかせ
「岡田良介さーん。4番の席へお座りください。」
いよいよ初めての実習。やっと憧れの歯医者になれたんだ。
記念すべき1人目は果たして誰なんだろうか。緊張で胸がドキドキする。
「4番、４番…あっあ！やった綺麗なお姉さんじゃん。ラッキー」
ん？今何か言ったか？まあいい。
今回私の人生初めての実習では岡田良介さんを担当する。
「初めまして、岡田さん。本日はどのような用件でこちらに…」
「いや、特にないんで。おまかえで、お願いします！」
おまかせ？美容院でおまかせをするのは分かる。
だが、ここは歯医者だよ！歯医者って治したいところがあるとか、綺麗にしたい部分的があるとか何かしらの理由があってくるんだよね！？
なのにこの人はおまかせ！？
結局私は一旦口の中を確認して、少し磨けていない部分を指摘し、磨き方を教えて終わらせた。
「はぁ～～あ！！スッキリした！」
岡田さんは嬉しげに帰っていった。
「先輩、こういうのって実際よく、あるんですか！？」
「いや、ないよ。あぁやって来たのは初めてだから、相当なバカだったんじゃない？」
私の初実習は南都も苦い思い出となった。
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