5人が本棚に入れています
本棚に追加
日常
「ねぇ私のシャーペン取ったでしょ。」
私は隣の兄の部屋の扉を開ける。
「いや、取ってないねぇよ。それより、お前が俺のシャーペン取ったろ。てか、俺が昼に食べようとしたプリンこっそり朝食べただろ!」
「お!よく分かったな兄上!命中だ!」
「いや、命中だ!じゃねぇよ!あのシャーペン俺のお気に…ってあぁ!」
私は兄がお気に入りだという分解されたシャーペンを兄に見せた。
「おい、それ結構高かったんだぞ!それに、普通のシャーペンと違って分解したらもう元通りにならない超精密設計なんだぞ!」
「ごめんなさーい」
私は兄の部屋を出て隣の自分の部屋へと戻る。
「おい、待て!話はまだ終ってねぇ!」
俺はとっさに妹の部屋へ駆け込む。
「ガチャガチャ」
「おおい、鍵かけんじゃねぇよ!おれのシャーペンが~~」
すると、妹の部屋のドアが少し開いた
(返してくれるのか、妹よ…)
「お兄ちゃん」
「はい、やっと返してくれるんですね!夢様!」
「何言ってるの?世の中には返してほしくても返してもらえない物もたくさんあるんだよ。自分の過去とかね。」
これは大学生の双子の日常である。
最初のコメントを投稿しよう!