ラジオのお便り

1/1
前へ
/40ページ
次へ

ラジオのお便り

「おい、お前!いや、夢様~!」 「なんで、様呼びなの?」 ソファーに座った妹、いや夢様は鋭い視線でこちらを見つめる。 「夢様、昨日の22時からのラジオ、『every Friday』聞いたか?」 「あぁ、昨日は眠かったから聞けなかったな~」 「あのさ、聞いてほしいんだけどさ、コーナーで家族への愛をメールで送れっていうコーナーがあったんだけど、そこに千葉県大学3年生の夢さんっていたんだけど、『私の双子の兄はいつもはすぐに私のアイスを食べたり、口論になったりします。でも、私が知らない所では、色々とやってくれています。私の兄は世界一です』っていうメール!」 「あぁ、採用されてたんだ、それ多分私だわ。」 「ゆ、夢様~。俺の事をそんな風に思っ…」 「いや違うよ。」 ガーーーーーーーン 「そのコーナーは家族への『嘘』の愛を伝えるコーナーなんだけど。だから、そんなこと1ミリも思ってないから。」 ガーーーーーーーン 「ていうかメールで褒めることを色々ってやっちゃってる所でOUTじゃない?」 「ひゃぁぁぁぁぁぁぁ」 俺が妹から愛をもらえるのはまだまだみたいだ。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加