結婚の決意

私の名前は『志乃（しの）』、自宅にほど近いスーパーで働いている女子パート社員だ。

私には１８歳になる『明咲（めいさ）』という１人娘がいる。

明咲は元気で明るく活発な女子に成長してくれて、私はこの明咲の存在が救いとなっていて生きがいにもなっている。

夫の『晴輝（はるき）』は私が娘をお腹に宿した時、肝臓がんで天国に旅立った。

このため、明咲は父親の顔を写真でしか見たことがない。

私は明咲を晴輝と私の間に産まれた宝物だと思って、今まで大切に育ててきたつもりだ。

でも明咲にとっては父親がいないわけで、このことで寂しい思いをさせてしまったことも多分にあるだろうと私は感じている。

晴輝と結婚する時はとても迷いがあったけれど、結果的に晴輝と私は結婚することを決意した。

それは、今から１８年前のことになる。