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それから数日後、私が晴輝の病院に行くと、晴輝がベットから起き上がろうとしたので私が、
「何するの?
ちゃんとベットで横になって休んで…」
と言うと晴輝が、
「大事な話があるんだ…
志乃はそこに立って…」
と少し強い口調で言われた。
私は少し驚いてその場に立ちつくしていると晴輝がベットの隣の机の上に置いてあった指輪ケースを持ってひざまずいて、
「志乃、僕と結婚してください。
僕はもうすぐ旅立つけど、天国から志乃と子供のことを見守っているからね!」
と言って、指輪ケースから婚約指輪を取り出して私の左手の薬指にはめてくれた。
私は嬉しくて涙が溢れたけれど、
「はい」
と答えて晴輝の気持ちを受け入れた。
この時の私は、とても嬉しくて幸せな気持ちになった。
この日は、私たちの赤ちゃんはどんな赤ちゃんなのか、2人で産まれてくる赤ちゃんの話をして楽しい時間を過ごすことができた。
その後私はどうしても結婚式がしたいと思って、ブライダル会社に協力してもらって、牧師さんとお互いの両親を晴輝の病室に呼んだ。
そして晴輝はモーニング私はウエディングドレスに着替えて、病室内で結婚式を挙げた。
この時、私の両親も祝福してくれて、私の父の目からは涙がこぼれ落ちていた。
その後晴輝の容体は素人の私が見ても日増しに衰弱しているのがわかり、私は晴輝と別れる日が近づいていることが悲しくて、やるせない気持ちでいっぱいだった。
そして結婚式を挙げてから5ヶ月後、私と最後の言葉を交わして、私と晴輝の両親に見守られて晴輝は天国に旅立った。
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