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試合の翌日私は明咲を誘って、車で晴輝のお墓参りに行くことにした。
お墓に到着して私がお墓の周りの草取りを始めると明咲も手伝ってくれた。
墓石に生えた苔も2人で丁寧に取り除いた。
また、掃除を終えたら墓地でお借りした手桶と柄杓で墓石に水をかけ、そして新しく花を生けた。
束のままの線香に火をつけて半分を明咲に渡して、まずは私がお墓に線香を備えて手を合わてお祈りした。
続けて明咲がお墓に線香を備えて手を合わせてお祈りした。
帰りの車の中で明咲に、
「お母さんは、何をお祈りしたの?」
と聞かれたので私は、
「お父さんに明咲がアーチェリーの全国大会で優勝したことを報告したよ!」
と正直に話した。
私が明咲に、
「明咲は、何をお祈りしたの?」
と聞くと、
「お父さんに応援に来てくれてありがとうと伝えたよ!」
と教えてくれた。
私は少し疑問に思って、
「応援に来てくれたって、どういうこと?」
と明咲に聞くと、
「決勝戦の前に控室にいた私の目の前にお父さんが現れて、
『明咲、お父さんは明咲の近くで見守っているから安心して…』
と優しく言葉をかけてくれたんだよ!
私はお父さんが近くにいてくれると思ったら、安心して決勝戦に臨むことができたんだよ!」
と話してくれた。
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