後頭部

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早朝、散歩に出かけると、霧に包まれた川沿いの道で化粧の匂いがした。 ふと風上に懐中電灯を向けると、白いドレスの女の背中が見えた。 女の方に向かって坂道を下って行くと、女がニヤリと笑った。 背中を向けているのに、何故笑ったのが分かったのだろう、と暗闇の中で目を凝らすと、女の顔は後頭部に付いていた。
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