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「やれやれ、やっと見つかった……」
男は頭蓋骨を手に取ると、それを自身の肩中央から飛び出ている首の骨へと嵌め込みました。
こきりぱきりと小気味の良い音を響かせて、頭骨と首骨が適度に繋がるように動かします。
「しかしさて、どうしたものかね」
困ったように呟いた男は辺りを見回して息を吐くように肩を落としました。
辺りはすっかり掘り返されて穴だらけになっており、墓石は倒され転がり、誰の物かも分からぬ骨片が幾らも散らばっています。
この惨状を一人で片付けねばならないのかと思うと、男は気が滅入るようでした。
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