act.2

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食べ終えた後も少しお喋りをして、それから私達はハンバーガーショップを出た。 一日を終えるには、まだまだ早い時間だ。 「ご馳走様でした」 「そんな、お礼言ってもらえるようなものじゃないよ」 「そんなことありません。凄く楽しい時間でした」 ペコリと頭を下げれば、嬉しそうにニッコリと笑ってくれた。 「バイバイは惜しいけど、さすがに中川さんの時間これ以上もらえないからね」 「それは私のセリフですよ」 「まぁ、そういうことにしておきましょう」 「フフッ」 「じゃあ、またお店行くね」 聞く人が聞けば、ちょっと勘違いされそうな言い方だな…あえて突っ込まないけど。 「ありがとうございました、失礼します」 最後にもう一度挨拶をして歩き出そうとした時 、キキーッというけたたましいブレーキ音のようなものが鳴り響いて、直後にドカン!という轟音が鳴り響いて。 私は思わず立ち止まった。 「キャーッ!!」 「何なに、えっ、嘘!!」 「うわ、やば!!」 行き交う人々もみんな足を止めて、音がした方向に視線を向けてる。 これ、事故だ。 交通事故だ!! 「神宮さんっ!!」 「うん、分かってる」 心臓が痛いくらいに音を立てる。隣に立つ彼の名前を呼びながら見上げれば、さっきまでとはガラッと表情が変わっていた。 神宮さんが睨みつけている方向には、音の正体がある。 その体は、もう半分以上そっちへ走り出そうとしていた。 「危ないから、中川さんは近付かないで。すぐに警察に連絡してほしい。もう誰かがしてたとしても構わないから」 「分かりました!なるべく詳細を伝えます!」 「ありがとう」 安心させるみたいに私の肩をポンと叩いて、そのまま事故現場の方向へと飛び出していった。
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