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「う、ん?」
部屋に起きた爆発は一瞬だったのだろう。今は暗い部屋にもどっていた。
「ああっ!? あんな音立てて! また怒られない!?」
ハッとして窓へ駆けより外を伺う。
……だが、隣近所の明かりはつかない。ざわざわとした感じもしない。
どうやらあの激しい音は、周囲へは響かなかったように思える。
「ゆめ?」
そんな訳がない!
強烈な爆発が私へ起床を強いたのだ!!
あの激しい音と光がただの夢であるというのなら、私は違う病院を調べなきゃならない。
そこで、ようやく気が付いた。
「そうだ! 目覚まし!! あの目覚ましか!?」
急いで机へ駆け寄る!
昨日確かにそこへと置いた目覚ましは、しかし、その存在が消え去っていた。爆心地であるはずなのに、焦げ跡や近くの物たちへの影響はない。
そして、最も変なのは、周りへの影響が皆無であり、目覚ましだけが蒸発しているのだ。
「ああ……」
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