01 謎の発明①『爆発目覚まし』

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 そこで気が付いてしまった。私はひどくしてやられた表情を作り、髪をぐしぐししつつ言葉を続けた。 「博士だ……」  その瞬間、大きな音で扉が開き、怒鳴り声が掛かる! 「何やらかしたのっ!?」  妹だ。私に『やらかしたのっ!?』と、断定するひとは他にいまい。私はまだ動悸を打つ胸に手を当ててから、妹に言った。 「うん、近所迷惑だからね。少しトーンを押さえよう」 「はあ!? いっま、なにが起きたと思ってんの!?」  なだめようとする私に、妹はすごい表情でにらんでくる。  あのね、その顔はだめだよ?  うん、お友達が逃げちゃうからね、ツツシミを持ちなさいな。 「あー……。あのさ、今回は私も被害者なのだよ。はぁ……びっくりしたぁ」  動悸を打ちすぎたからか胸が痛い、胸に当てた手で擦るようにしてやる。それだけでも気持ち落ち着いてくるのだから、からだって不思議だと思う。  そんな私のぼんやりを、別な感じに受け取っただろうか? 妹の目が吊り上る。
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