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出会いとデート
あなたと私の出会いは友人の紹介。まぁ、お互い人見知りだったこともあって友達カップルが引き合わせてくれただけのほぼお見合いだ。
それでも私たちはお互いほとんど話せなくて、気を遣った友達がずーっと話し続ける謎の事態。でも、
「……三嶋直道です」
自己紹介をして頭を下げたあなたの声にドキッとして自信なさげなあなたに私は釘付けだった。
ほぼ無理矢理だった連絡先の交換も実は嬉しくて……でも、私から連絡していいものか迷っていたら『今日はすみませんでした』から始まったかなりの長文。
吹き出しながら全部読んで、あなたの誠実さ、不器用さ、かわいらしさを知った。
メッセージではあんなに色々話して打ち解け合ったのにいざ2人で会うとお互いうまく話せなくて……落ち込んで帰った私はまた『今日はすみませんでした』からのメッセージが届いてどれほど嬉しかったか。
それから毎日メッセージのやり取りをして。でも、会うとうまくいかなくて……引き合わせてくれた友達の紗希ちゃんに相談して4人で今度はちょっと遠出をすることになった。
意外なことに運転はあなたで、緊張するからと聞いて私と紗希ちゃんは後部座席に座る。
背が低めの真っ青な車は意外過ぎてびっくりしたけど、運転するあなたはいつもとは違ってかなりスマートで堂々としていて、後ろから見ているだけでドキドキした。
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