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紗希ちゃんたちと合流をして私が作ってきたサンドイッチと紗希ちゃんが持ってきたおにぎりで簡単にお昼を済ませる。
近くのアクティビティに寄って……でも、体を動かすのは苦手な私たちはベンチに座ってはしゃぐ2人を見つめた。
適当な話題も見つけられず、うまく言葉も発せられない。
それはあなたもなのか、ただただ沈黙が続いた。
嫌ではないけど申し訳ないと思う。
帰りの車もまた徳馬くんと紗希ちゃんが話し続けるのを聞くだけで……うまく話せない自分が嫌だった。
「三嶋!そこ停めて!」
助手席に居た徳馬くんが声をかけて車はオシャレな看板の店に停まる。
「飯、食おうぜ!」
そんな徳馬くんの提案で4人でおいしいイタリアンを食べたのに、店から出たら
「あ!あのラーメンもいいなぁ……俺らあっちも行くからさ!ここで別行動にしないか?帰りは俺ら電車で帰るし!」
徳馬くんは笑いながら私を助手席に乗せて、紗希ちゃんの腕を引いて道路を渡って行ってしまった。
「えっと……行きますか?」
運転席で明らかに緊張をしているあなた。
「は……い。お願いします」
何かもう胸がいっぱいで苦しかった。
後ろから見るのとは違ってこの隣であなたを見るのはまたドキドキが止まらない。冷房が効いている車内なのにもう暑くて……頭は真っ白。
いつもはちょっと自信なさげでオドオドしているのにやはり運転中はキリッとしていて余裕のありそうなそのギャップはズルい。
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