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そんなとき、韓国政府がある声明を発表した。内容は、食用の犬を各国に輸出する用意があるというものだった。韓国では古くから犬食文化が受け継がれて来ていた。
これに当然、犬食を忌み嫌い、禁止している欧米や日本などの先進国や、宗教的な理由で犬食をタブーとするイスラエルなどの国々は、これを拒否する声明を発表した。しかし、しばらくして、犬は現在発生しているウイルスに感染することがないという研究結果を韓国政府が発表すると、アフリカや南米、アジアなどの後進国が、食用犬の輸出を求めて韓国と協議を始めた。
食べる動物を選んでなどいられない程に後進国の国民は困窮していたのだ。さらに、この協議に参加する国の増加に拍車をかけたのが、数多くのイスラム法学者が危機的状況であるとして、犬を食べてよいとするファトワーと呼ばれる勧告を出した事だ。その効果は絶大で、これによってイスラム教徒が人口の大多数を占める国々も、韓国との食用犬輸出の協議に参加し始めた。
それからまもなくして、協議に参加した国に食用犬が数多く輸出され、犬の肉を食べる人が増加していった。これに対し、犬食を禁止する先進国や宗教的な理由で犬食をタブーとするイスラエルなどの国々が共同で、犬食を認める国々を非難する声明を発表した。
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