八月の手紙
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教え子からの手紙を読みながら先生と呼ばれた男が呟いた。 「毎年毎年こんな手紙を送ってきて律儀な奴だこと。手紙なんてなくても毎年会いに来てやるし、先生は長生きする気満々ですし」 ブツブツと呟きながら、男はその身なりに合わない花束を活け、バケツになみなみに注がれた水を柄杓ですくい彼女を見やった。 「まあでもさ、先生は、お前に長生きして欲しかったよ」 ぱしゃっと墓石に水がはねる。 夏の音がした。
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