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「今すぐ来てくれないと、息苦しくてもう無理かも」
君が屋台で掬った金魚みたいなことを言うから、僕は何度ものぞみに乗り、夜の名古屋―東京間を移動した。
エンドラインは21時35分。それが僕の会社から、新幹線に乗ることができる、ぎりぎりの時間。
離れ離れになって二週間が経った日、僕は走って、息を切らしながら切符を買い、新幹線に飛び乗った。それがはじまりだった。
のぞみ64号が僕らの希望の名前だと知ったのは、三回目に乗ったときだ。
僕はまだひと月も先の君の誕生日プレゼントを握りしめ、泣きそうになりながらホームで新幹線の扉が開くのを待った。
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