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「今ね、どんなに女の子と触れ合っても埋まらなかったところがあったかいんだ。結局おれは恋愛っていうゲームが好きなんじゃなくて、寂しかっただけなのかもしれない。真昼だけじゃなくておれにも期待してよ、おれだって将棋が強くてすごいでしょ、って」
「そんなふうに嫉妬してても真昼の応援に行くんだから、旭さんは優しいですよ」
あたしの言葉に、旭さんがずいっと迫ってきた。
「じゃあピィちゃん、そんな優しいおれと付き合う?」
「それとこれとは話が別です」
家の中から、真昼と夕仁くんが旭さんを呼んでいる。旭さんはそれに返事をしながらあたしに手を振った。
「じゃあ、またね、ピィちゃん」
もうこれ以上、旭さんは本気であたしに付き合ってほしいと迫ってこないだろうと直感した。特に根拠はないけれど、なんとなく、そう思った。
「はい、また、次の火曜日に!」
(第1ラウンド VS旭 WIN!!)
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