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真昼の春高予選に影響を及ぼさず、なおかつ誤解をとくには、あたしが自力で犯人を炙りだしたうえで真昼に「心配をかけたくなかった」と言うしかない。
翌日、あたしはかねてから犯人ではないかと目星をつけていた人たちと直接対決することにした。
いつも足をひっかけてくる一川さん・二科さん・三好さんの三人組である。あの人たちなら十二分に動機はある、というかむしろ動機しかない。
あたしは昼休みに彼女たちが机を囲んでお弁当を食べているところに乗りこんだ。
「たのもーう!」
三人組は窓際の一川さんの席でスマホをのぞきこみながらおしゃべりに興じていたが、あたしが近づいて来るのを見るとあからさまに顔をしかめた。
「高橋さん、何の用かしら?」
「もしかしたら真昼さまを諦めるって言いに来たんじゃなぁい?」
「これに見覚えない?」
あたしは今朝靴箱に入っていたメモを取り出して彼女たちに差し出す。定規で引いた直線だけで書かれた「アキラメロ」の五文字に三人は顔を見合わせてくすくす笑いだした。
「いい気味だと思う」
「やっぱり一川さんたちが入れたの?」
「勘違いしないで。わたしたちじゃない」
一川さんが人差し指に髪の毛を巻きつけながら言う。
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