第3ラウンド VS真昼

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 この前見たときはアイコンが野良猫の写真だったのだが、今は違う写真に変わっていた。  アイコンをタップしてホーム画面から拡大して見てみると、それは、バレー部のみんなで体育館にて撮ったもののようだった。ピンボケだが、真昼が笑っているのがかろうじてわかる。  なんだか真昼がすごく遠くにいるように思えて、あたしは大ダメージを受けた。スマホを持ったまま机に突っ伏す。額に触れるひんやりと冷たい天板が気持ちいい。  しばし目をとじていると、聞き覚えのあるメロディが耳に届いた。  これは――メッセージアプリの電話の音だ。しかも着信音じゃなくて、呼び出し音!  あたしは飛び起きて画面を見た。案の定、発信画面になっている。表示されている名前は「真鍋真昼」。  どうやらアイコンを見るために真昼のホーム画面を開いていたら、間違えて通話ボタンを押してしまったらしい。  慌てて切ろうとした瞬間、その呼び出し音のメロディがぶちっと途切れた。 『もしもし。ピィ子?』 「う、うわぁ~」 『自分からかけておいてなんだよ、その反応』  真昼が電話に出てしまった以上、こうなったらもう何事もなかったかのように切るわけにはいかない。
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