第3ラウンド VS真昼

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 すごく大きな体育館に、バレーボールコート四面分が入っている。選手たちはそら豆くらいの大きさにしか見えず、どこでうちの高校の試合がやっているのかさっぱりわからない。  おまけにまわりにはチアや学ランを着た応援団やその関係者らしき人たちばかりで、一般人がひとりも見当たらなかった。  右往左往してさまよっていると、いきなり首根っこを掴まれた。 「何してんの、ことりちゃん」 「あやちゃん~~~~!」  あたしは振り返ってあやちゃんに抱きついた。あやちゃんはうちの高校の名前が入ったハチマキをして、チームカラーである赤色のメガホンを手に持っている。 「あたし、応援に来たはいいものの迷子で、うちの高校がどのコートなのかもわかんなくてぇ」  あやちゃんがハァと大きなため息をついた。 「ここ応援団専用席だよ。一般席あっち」  あやちゃんが指さしたのは遥か彼方の席だった。 「遠すぎ! どうやって行くの!」 「案内してあげたいのはやまやまだけど、今いいところだから無理」  あやちゃんはコートに目をやった。
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