第3ラウンド VS真昼

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 現在、第三セットの後半だ。二十三対二十二で相手高校がリードしているが、一点差のためどちらが勝つかわからない状況だ。  うちの高校が一点決めて同点になる。ここが正念場だろうが、運の悪いことに真昼にサーブがまわってきてしまった。  真昼は熱と突き指のせいでふらふらだった。エンドラインの後ろに立ってボールをじっと見つめているが、精神統一しているのか熱で頭がぼーっとしているのか傍目にはわからない。そんな真昼の様子に、観客席では頭を抱えている人もいた。  波が引くように応援団の声が静まっていく。あたしはいてもたってもいられず、観客席の最前列まで駆けていって大声で叫んだ。 「真昼、頑張れ!」  その瞬間、真昼がこっちを見たような気がした。でもすぐに審判が笛を鳴らし、真昼がジャンプサーブを打った。  ボールは一直線に相手コートに飛んでいくが、リベロが綺麗に回転を殺してセッターの手元に返した。ボールが高く上がり、相手高校の一番の人がそれを打つ。ボールがこちらのコートに落ちる。
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