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仕事仲間に対する敬意ってのは大事だ。無理矢理持たなくてもいいけど、持てるとこは素直に持つ。何でもかんでもバカにしてかかってたら、それと仕事してる自分が一番バカだよ。
そろそろ朱雨が出来上がるみてぇだ。話しながらちょっとずつ手を入れてる。宵闇のアイテムをメインで入れてる感じだな。朱雨はハードめ、鋲とか鎖なんかの金属パーツが多いイメージなんだけど、このコーディネートはシンプルでソリッドな感じ。いつもよりある意味大人っぽい。
「朱雨のコーデもいいじゃん」
「いいね。ギャンブラーには見えないかも」
「ワンカップって感じでもねぇな」
酒とギャンブルが好きな傾奇者のイメージで売ってる朱雨が、品良く見える。上手く礼華のセンスが乗っかってる。
同じアイテム使っても、組み合わせ次第で変わるんだな。
完了したと見えて、礼華が写真を撮ってる。後は俺か宵闇か。
って考えてたら、朱雨がこっちへ来て俺に声をかける。
「夕だってよ」
「あいよっと」
朱雨があげた手に手を打ち付けて交代だ。
行くと、礼華があれこれと服やら小物やらを出してる。
「俺、どれよ」
「えーと……これとね」
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