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俺がグリッターって何だって顔したのを読んで説明してくれる。なるほど、そういうのな。
「結構良くて、あれは使える。100円だもんね、ありがたいよ」
「100円だったら、一回分でも」
「全然一回じゃないよ。たくさん使うわけでもないし、しょっちゅうでもないし。1年くらい使えちゃうかも」
「すげぇ!」
すげぇしか言ってねぇな俺。でもすげぇ。ヴィジュアル系にとって必需品だから、そのランニングコストはいい。
「また見せてあげるよ。カラコンの通販も教えてあげる」
「先輩ありがたいっす!」
俺がふざけてそう言うと、綺悧は笑う。
「もー、夕さんの方が歳上!」
3つ下なんだわ、綺悧。見た感じはもっと下に見えるけど、俺もちょっと若く見られがちだから、見た目の年齢差は変わらんか。
「でも、ベルノの先輩だかんな。ヴィジュアル系のキャリアも年齢イコールだしよ」
「でも、ミュージシャン的には夕さんの方が長いでしょ? ドラム始めてから……」
「16年……か」
小5だったもんな。10歳の時。俺、早生まれだから。
「俺はベルノと同じだもん、7年。半分にもなんないよ」
「じゃ、お互い先輩ってことで」
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