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履いてたジーンズを脱いで革パンに履き替えて、Tシャツの上からジャケットを羽織る。
「……うん、大丈夫かな。マント……は……やっぱり宵闇さんに着てもらお……」
ってことは、この衣装は本来マントがセットなのか。
ああ、思い当たる節があるぞ。マントだろ。煌丞の衣装だわ。あいつ、何か知らんけど見る写真見る写真、マントつけてた。スーパーマンか。
「ブーツ……」
「待て、ピンヒールは無理だ」
並んでるブーツ類に礼華が手を伸ばした先は、カメラテストの時のピンヒールのブーツだ。忘れないぞ。
「ライブ中は、コンバースでしょ?」
「そのブーツでドラムセットに辿り着ける自信がねぇ」
「あ……」
一応今のプランだと、ちゃんと定時にフレーム外の上手から定位置に行くところから配信。終わったら、順に上手にはけるとこまでライブ通り。その往復が出来ねぇ。特に、プレイした後の足で、あのピンヒールを履いて立てる気がしない。
「じゃあ……夕のブーツは変えないよ」
「それだけは頼むわ。実用だからよ」
こればっかりは、見た目優先で頑張れる範囲を越えてんだ。
「んー……やっぱりこのジャケット……一つでキマっちゃうなぁ」
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