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 礼華が両手で十字架のネックレスのチェーンを持って、俺の頭の上から通してかける。 「ね? 長さ違うから……」  十字架の方がチェーンが長いから、いい具合に百合の紋章と十字架が縦に並ぶ。 「ちょうどいいな」 「でしょ? それ、と……これをね」  タンクトップと似た感じのシルバーのネットと、透ける生地の赤紫の細長い……ストールか。どっちも薄い。 「髪型をね……こんな感じで」  近くに置いてたノートをめくって見せてくれたのは、コーディネートのスケッチだ。髪型はと。 「夕は……前髪のこっち側が長いでしょ?」 「おん」  前髪の左半分は長い。右半分は眉下でまっすぐだ。 「だからね、逆に左側全部上げて……ここでこうまとめて」  左半分を全部頭の上でお団子にすんのか。右半分はそのまま下ろした状態で描いてある。アシンメトリーってことな。つか、絵も上手いな。 「これを……出来たら編み込んで、こんなふうに……」  端がヒラヒラするようにな。Hateの時も似た感じで布つけてたけど、あれは長く垂らしてて、これは短い。 「ちょっと触らせてもらって、いい?」 「どうぞ」
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