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 怖いよな。やったことない企画。そして、誰もやらない、賭けみてぇなオープニング。頼りにしてるのは、ベルギャの信頼感と連帯感。ぶっちゃけ、綱渡りだ。 「礼華」 「……はい」 「上手くいってる」  宵闇はそれだけ言うと、画面に向き直る。礼華はこくりと頷く。  上手くいってるかどうか、この状態でわかるのか、お前には。コメント欄はざわめいてる。  そこへ、「いつものDEAD ENDじゃん」という一言が投げ込まれた。  そこから流れが徐々に変わる。 「もしや客入れタイム?」 「マジかw 公式垢見てくる」 「定刻まで待機!」 「やっぱライブなん?」 「公式ツイなし。トラブルじゃない模様」 「ライブ!?」 「待ってたー!!」 「ヤバ! わい氏最前ドセン!! メイク直すわ!」 「全裸待機」 「よく見ると機材あるwww」 「はよ!!」 「落ち着け、深呼吸だ」 「宵様ありがとう!!」  すげぇ。ベルギャたちは、ちゃんと正解に辿り着いて、まずは19:00まで待機することを選んだ。見てると、遅れて来て状況が読めずに戸惑っているコメント主に、簡単に説明してひとまずの待機を促してる。
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