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 楽屋のモニターで見る、皆がニコニコしてざわめいてるフロアが。 「あ……えっ……」  礼華が画面に身を乗り出した。 「ん?」 「これ……」  礼華が指した先のコメントを見る。 「ベルノ初見です。ツイッタで面白いことになってるって見て来ました」  そうか、ここにいる子たちは全員ツイッターアカウントを持ってる。ここの様子を見ながら、「ツイキャスで客入れやってる」ってツイートで実況することも有り得る。それを見て、何だそりゃ、って見に来たわけだ。 「はじめまして! 19:00開演でおk?」ってコメントが来てるってことは、ツイッターも掛け持ちして見てる子が、19:00開演って書いたんだ。  そこからも、ちょこちょこと初見コメントが増えて行く。間に合った、なんて言いながら。 「当たりじゃねぇか、礼華」  礼華の肩を叩いて言ってやる。このオープニングが集客の話題になるとか、しかも、その話題を見て集まって来る人たちを待つ時間になるとは思わなかった。礼華もそうなんだろう。驚いてんだか嬉しいんだか、両方が入り交じった表情だ。 「視聴者、増えてる」 「だな。アリアのキャパ越えるな?」
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